- 絶食と断食って何が違うの?
- 絶食でやせられる?
- 絶食って健康にいいの?
絶食と聞くと、なんだか健康に悪いイメージがありますよね。
でも実は絶食は、体の機能を回復して健康になる効果もあるんですよ。
また、絶食と似たような言葉に断食がありますが、この2つの違いはなんなのでしょうか?
今回は絶食と断食の違いや、絶食の効果、安全に痩せるためのポイントを分かりやすく丁寧に紹介していきます。
絶食とは?
「絶食」は言葉の通り、食事を食べないようにすることです。
「食を絶つ」という意味ですね。
厳密にいえば、食だけでなく水以外の飲み物も飲まないようにすることを指します。
病気で病院に入院したことのある人であれば、治療のために絶食をしたことがあるかもしれません。
絶食と断食の違い
「絶食」は何も食べないことだということがわかりましたね。
似たような言葉に「断食」があります。
絶食と同じように断食は「食を断つ」という意味ですから、何も食べないで過ごします。
一見まったく同じように見える2つの言葉ですが、絶食と断食に何か違いはあるのでしょうか?
絶食は治療目的の場合が多い
病院では入院した時に、治療のために一定期間「絶食」をすることがあります。
そういう場合、絶食はそれ自体が目的ではなく、なにかしらの病気の治療のために必要だから絶食をします。
そして絶食中は栄養を点滴などで補給することがほとんどです。
つまり絶食は自分の意志とは無関係に行われています。
それでは断食はどうでしょうか?
絶食とは違い断食は自分から「健康になりたい」「やせたい」と思って行う行為です。
また絶食とは違い、断食中に点滴を打つようなことはしません。
点滴を打ってしまうと、断食の効果がないからです。
つまり、断食は自分から積極的に健康的になろうとすることだといえます。
絶食は「手段」、断食はそれ自体が「目的」だといえるかもしれません。
絶食と断食の違い
絶食 ⇒ 治療などのために自分の意志とは関係なく行われる
断食 ⇒ 健康のために自発的に行う
ただし病院で断食を行っているところもあるので、絶食と断食に厳密な違いはありません。
両方とも「一定期間食事を食べないこと」だと考えればいいです。
絶食と水断食は同じ
「絶食」の方が「断食」よりも強い言葉です。
そのため絶食の方が「絶対に何も食べない!」というイメージを強く感じます。
例えば、最近人気のダイエットに断食ダイエットがありますよね。
最近主流の断食ダイエットは「断食」といっていますが、実際は何も食べないわけではありません。
食事のかわりに置き換えドリンクを用意して栄養補給をしながら行います。
ダイエットの断食は「固形物は食べない」くらいの意味で使われることが多いんです。
そのため本来の断食である水だけで過ごす断食を「水断食」と呼んで区別しています。
水 | ジュース | |
絶食 | 〇 | × |
水断食 | 〇 | × |
断食 | 〇 | 〇 |
絶食は水断食と同じように水以外は摂らないという意味だと考えるとわかりやすいかもしれません。
絶食の効果
絶食をすると、胃腸を休ませることができます。
すると体は今まで忙しくてできなかった体の中のメンテナンスすることができるようになります。
車などの機械も定期的に休ませてメンテナンスすることで長持ちさせることができますよね。
同じようにわたしたちの心と体を一時的に休ませてあげることで、体の機能を回復することができるんです。
食べることを一時的にやめることで、短期間のうちに体重を減らし健康になり、お肌の調子もよくなることできます。
ダイエットに非常に効果的
絶食をして何も食べないことはダイエットに非常に効果的です。
当たり前ですが、食べなければ人は絶対に太らないからです。
絶食をすれば1日1キロのペースでやせることが可能です。
絶食がダイエットに効果的なのは、ただ「カロリーを摂らないから」だけではありません。
人が脂肪を貯め込むのは、すい臓からでるホルモンの「インスリン」が大きく関係しています。
そして体の中のインスリン濃度が低いと、体脂肪が減少することがわかっています。
何も食べない時間を作ると、長期間インスリン濃度を低い状態に保つことができるので、やせやすくなります。
そのおかげで短期間で高いダイエット効果があります。
美容効果も高い
絶食をすると、今まで消化に使われていたエネルギーを代謝に使うようになり、体の代謝が高まります。
わたしたちの体の中には普段の食事で取り入れた添加物や残留農薬などの毒素が溜まっています。
絶食をして代謝を高めると、普段の生活では落としきれない老廃物や毒素を体の外に出してくれる「デトックス効果」があります。
その結果、血流がよくなり冷え性が改善したり、細胞が修復されて、肌のくすみがなくなったり、肌ツヤが良くなります。
食べ物を食べないことにより、即効性のある全身デトックス効果で、体の中からキレイになることができるんです。
生活習慣病の予防に効果的
普段の食生活が乱れていると、肥満になり生活習慣病にかかりやすくなります。
生活習慣病は、糖尿病、がん、脳卒中、動脈硬化、心筋梗塞などの生活に大きな支障が出る病気がほとんどです。
わたしたちの死亡の原因の6割が生活習慣病によるものです。
ダイエット効果の話の時にインスリンについて触れましたが、インスリンは肥満の他に健康にも大きく影響しています。
インスリンは血液の中の糖を細胞に送り、血糖値を下げる働きがあります。
体から分泌されるホルモンで血糖値を下げることができるのはインスリンだけです。
しかしンスリンが長い期間分泌されていると、体にインスリンに対する抵抗ができます。
するとインスリンが効かなくなり、血糖値が下がらなくなります。
インスリンの抵抗が大きくなると最終的に「糖尿病」になります。
糖尿病になると、血液の糖が悪さをして、血管を傷付けます。
そのせいで、動脈硬化、脳卒中などの血液に関係した致命的な合併症を引き起こします。
糖尿病は1度かかると治すことが難しいため、予防することが非常に重要です。
糖尿病になるのを防ぐには、日ごろからインスリン濃度を低くする必要があります。
食べ物を食べないとインスリン濃度を低くすることができるので、絶食は生活習慣病の予防に効果的です。
絶食はどうして効果があるのか?
絶食には様々な効果があることが分かりましたね。
食事を食べないことで、短期間でダイエットや健康にとても効果があります。
食事を食べないことで健康になるには理由があります。
人間は飢えには強いけど、食べ過ぎには弱いんです。
人は飢えに強く、食べ過ぎに弱い
人間は誕生してから長い間、飢えと戦ってきたという歴史があります。
そのため、長い間食べ物がなくても生きていけるように体が適応していきました。
しかし今のわたしたちは普段の生活で食べ物に困ることはありません。
スーパーやコンビニに行って、いつでも好きなものを食べることができます。
これはつい最近のことで、今までの人間の歴史ではありえなかった状況なんです。
そのため、わたしたちの体は食べ過ぎにうまく対応できません。
それは食べ過ぎたときに血糖値を下げるホルモンはインスリンしかないことからもわかります。
糖尿病などの生活習慣病が増え続けるのも、食べ過ぎに体が対応できないためといえます。
わたしたちの体は普段食べ過ぎのせいでうまく機能しなくなっています。
ですから食べ物を食べないことで、体を休ませるのは非常に重要なんです。
絶食よりもドリンクを飲む断食の方がおすすめ
絶食により様々なメリットがあることがわかりましたね。
ただし「やせたい」「健康になりたい」と思って絶食をするのはお勧めしません。
水だけ飲んで過ごすよりも、置き換えドリンクを使った断食ダイエットの方がおすすめです。
何故なら「楽で安全だから」です。
水だけで過ごす絶食は、からだが栄養不足になるので、低血糖、体調不良になりやすくなります。
また、私たちの体は普段の食事に含まれる添加物のせいで体が酸性になっています。
そこで何も食べない状態を作ると、体がより強い酸性になってしまい健康に影響を及ぼします。
置き換えドリンクには、野菜などのアルカリ性の食品が多く含まれているので、体の中を中和してくれる効果があります。
置き換えドリンクを飲むと飲まないとでは空腹感も本当に全然違います。
現在の断食ダイエットが置き換えドリンクを使った方法が主流なのは、ちゃんとした理由があるんですね。
置き換えドリンクは絶食の欠点をうまく補ってくれます。
「より安全に、効果的に、楽に」やせたいなら置き換えドリンクをしっかりと準備してくださいね。